小児歯科は、全ての乳歯が永久歯に生え変わり、永久歯の歯並び、及びかみ合わせがほぼできあがるまでを受け持ちます。そして、その役割は、むし歯の予防と治療はもとより、口本来の働きが十分にできるようになるための手助けをすることです。

 具体的には、咀嚼・発音の正常な発育、かみ合わせの正常な発育、顔やあごの正常な発育を促すことです。部分的には、矯正歯科と重複するところもあります。

 富山市内には、小児歯科や矯正歯科を標榜する歯科医院や、専門としている歯科医院もありますし、一般的な歯科医院でも対応している場合もありますので、かかりつけの歯科医院等にご相談ください。

こどもの歯の治療Q&A

フッ素塗布は、いつごろからどのようにすればよいですか?

 フッ化物(フッ素)は、歯の表面のエナメル質に取り込まれて歯の構造を強化します。 また口の中が虫歯を作りやすい環境にならないようにコントロールします。

 フッ化物の塗布は、歯が生え始めてから年2回以上行うと良いとされています。一部の小学校では、フッ化物洗口を実施して効果をあげています。また、最近ではフッ化物入りの歯磨き剤も多く市販されています。

 ただし、歯の表面に直接フッ化物を作用させるフッ化物歯面塗布は、歯科医師や歯科衛生士が行うため、歯科医院や保健所、市町村保健センターで実施されています。

 詳しくは、かかりつけの歯科医院または保健所でおたずねください。

子供が前歯をぶつけて折った。

 歯が折れた(かけた)場合、できるだけ歯の破片も持参してください。状態によりますが、残っている歯と接着できる場合もあります。また、他の部分も折れていたり、細菌が歯に入ったり、といったことも考えられますから、早めに歯科医院へお越しください。

永久歯が生えてきたのに乳歯が抜けかわらない。永久歯の生えてきた位置がおかしい。

 乳歯がまだ抜けかわらないうちに永久歯がその横から生えてくることがあります。例えば、下あごの前歯では永久歯が乳歯の内側から生えてきて、歯並びを心配される方が多いようです。そのような場合、異常なくおさまることもありますが、乳歯を抜いた方が歯並びに良い場合もあります。

 歯の生え変わりの時期はむし歯の有無などに関係なく定期的に健診を受けられた方が良いでしょう。異常があれば、早期に適切な処置をしていくことが大切です。

 かかりつけの歯科医院でご相談ください。

 

親にむし歯が多い場合、子供もなりやすいですか?

 必ずしもそうとは言えませんが、むし歯になりやすい細菌群などが親から子供へ伝播する可能性があります。また、歯周病についても同様です。専門家は、親の口の中の健康管理が子供の口の中の状態に影響を及ぼす場合があると考えています。したがって、お子様の妊娠以前から、ご家族皆様について口の中の健康を維持または回復しておくが大切です。

シーラントってなんですか?

 奥歯には、特に生え始めでは深い溝がありむし歯ができやすい構造になっています。生えたての歯などがむし歯になる前に、この溝へ樹脂製のつめものをすると汚れが詰まりにくくなり、むし歯の予防効果があります。その樹脂製のつめものをシーラントとよんでいます。シーラントをした場合でも完全に虫歯の予防ができるわけではありませんので、定期的に歯科医院へ通っていただき、シーラントの下でむし歯が発生していないか、或いはシーラントがはずれていないかチェックしてもらうことが大切です。