歯がなくなった時に何ができるの?

永久歯の機能回復

 むし歯が進行して歯の形が大きく損なわれたり、歯が無くなった所があると、口の働き(口腔機能)にも様々な不都合が起こってきます。主には、

  • 咀嚼(噛む)機能
  • 発音機能
  • 嚥下(飲み込む)機能
  • 審美(見栄え)機能

が障害されますが、趣味や仕事によっては、楽器の演奏、糸をかみ切る、釘をくわえる、噛みつくなど、人それぞれの不都合も起こります。食べ物に混ざった小石や害になるものを歯触りとして感じるのも大事な機能です。

 大きなむし歯や歯の無なったところの治療では、この様な損なった機能を回復することが大きな目的になります。回復したい機能やお口、全身の健康状態によって、回復する手段も様々ですが、主なものを挙げます。

1.冠(かぶせもの)とブリッジ

 大きな虫歯では、金属などの冠を被せて補います。また、歯を失ったところは、その両側の歯にも冠を被せ被せる事で、それらを橋げたの様に利用して繋げた冠(ブリッジ)を用い、かみ合わせを回復します。 歯とは歯科用セメントで固定してしまうので、取り外しはしません。

2. 床義歯(入れ歯)

 歯が残っている場合は部分床義歯(部分入れ歯)、全くなくなった場合は総義歯(総入れ歯)で補います。

 粘膜に接する部分が樹脂でできているレジン床義歯と金属の部分が大きい金属床義歯(健康保険適用外)とがあります。歯の残り方や健康状態によって様々な形や大きさ、種類があります。

 これら義歯は、着けたままにせず、ご自身で取り外して掃除します。

部分床義歯(部分入れ歯) 

金属床総義歯

3.インプラント

 歯を失った部分に、人工の歯根を埋め込んで人工の歯を取り付ける方法。入れ歯と組み合わせる場合もあります。一般的な取り外しの義歯では機能の回復が不十分な方、ブリッジでは両側の歯が適していなかったり、削る事をご希望でない方などに適している場合があります。通常は一般的な取り外しの義歯よりも強い力で噛むことができますが、口の中や体の状態によっては、必ずしも適応できるとは限りません。また原則として健康保険適用外ですので、かかりつけの歯科医院によくご相談ください。