富山市の保健事業

フッ化物と学校におけるフッ素洗口について

フッ素のむし歯予防効果と学校などにおけるフッ素洗口の現状について、具体的に説明いたします。

1.フッ化物とは

フッ化物は地球上の海の水、川の水、土の中などどこにでも含まれています。海草や魚、草や木、虫や鳥、獣など人間の食べるあらゆる食物、そして人体にもいろいろ含まれています。私達が毎日飲む水の中にもフッ化物は含まれています。富山県の水道水の原水では、最高でも0.1ppm(平成11年度)です。

2.フッ素のむし歯予防効果

フッ素のむし歯予防作用メカニズムは、次の3つとされています。

  • 1)歯の結晶を構成しているカルシウムの結合を強化し、その結果、むし歯原因菌の作り出す乳酸に対しての抵抗性が高まります。
  • 2)歯の表面の初期脱灰部分で再石灰化を促進します。
  • 3)歯垢中のむし歯原因菌が乳酸を作るときに必要な酵素の活性を弱めます。
  • 4)フッ化物応用の有効性
    むし歯抑制率
1 フッ化物歯面塗布法  
  1~3年間の使用 20~30%
2 フッ化物洗口法  
  2~3年実施
5~10年実施
20~35%
40~60%
3 フッ化物配合歯磨剤  
  1~3年間の使用 20~30%
4 水道水フッ化物添加  
  乳歯
永久歯
40~50%
50~60%

3.フッ化物洗口法

フッ化物洗口法とは、低濃度のフッ化ナトリウム溶液を少量口に含んで洗口(ブクブクうがい)をする方法で、永久歯のむし歯予防対策として行われます。この方法には、家庭応用と集団応用の二通りの方法があります。
家庭応用は、歯科診療所において、洗口の指導を受けてから、洗口剤を家庭で応用する方法です。
集団応用は、主として保育所・幼稚園、小学校、中学校で実施される方法です。具体的に実施する場合には、学校歯科医や嘱託歯科医の指示・指導のもとに、養護教諭や主任保育士・幼稚園教諭が薬剤管理や洗口液の溶解希釈を行い、各クラスでの指導管理はクラス担任の教職員があたります。
富山県の「むし歯予防パーフェクト作戦」事業では、原則として市販の洗口製剤の使用を推奨しています。100%のフッ化ナトリウム粉末(試薬)を使用する場合、学校歯科医、学校薬剤師が薬品の管理および秤量、分包を行う必要があります。

4.フッ化物洗口の概要

1)洗口の特徴

  • 方法が簡単である
  • むし歯予防効果が高い
  • 対象者が多い(施設単位で実施することによって、その施設全員が対象となる)
  • 安全性が高い
  • 費用が安い

2)対象者

歯の萌出直後に効果が高いことから、永久歯が萌出した4~5歳頃から親知らずを除く全ての永久歯の萌出が終わる15歳頃までが対象です。
ただし、洗口(ブクブクうがいを一定時間持続し、その後吐き出す)が確実にできることが実施開始の前提です。通常の生活が送れる子供であれば、フッ化物洗口を禁止すべき疾患や体質はありません。

3)継続期間

継続期間は長いほどよく、永久歯が萌出した頃から永久歯が生えそろう頃まで続けると、高い予防効果が得られます。

4)フッ化物洗口回数と濃度

フッ化物洗口回数と濃度

5)フッ化物洗口の安全性

むし歯予防のため、フッ化物洗口に利用されるフッ化物の濃度や量では、身体に影響がありません。万一1回分の洗口液を全量飲み込んでも、フッ化物による急性中毒はおきませんし、正しく実施されれば長期間洗口を行っても、副作用が起きる心配もありません。

(参考資料)平成15年度フッ素洗口推進校のむし歯の状況

(参考資料)平成15年度フッ素洗口推進校のむし歯の状況

小学校12校、中学校1校、幼稚園1園:2,446人/
16年度は小学校14校(八人町小、八幡小の追加、星井町五番町小の統合)

(参考資料)富山市と全国の齲歯罹患率

(参考資料)富山市と全国の齲歯罹患率